現代中国の高度成長とジェンダ− 農嫁女問題の分析を中心に

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1920年代から1950年代に中国共産党によって土地法が制定され、中国の農村女性は土地所有権を獲得した。しかし、その後の中国の高度成長の過程で、農村の女性たちは土地の権利を次第に喪失していき、権利の侵害現象は「農稼女問題」と名付けられるようになった。
中国農村女性の農地をめぐる権利の侵害「農嫁女問題」はなぜ高度成長期に発生したのか。ジェンダー秩序の再編は資本蓄積の中でどんな役割を果たしたのか。本書は「農嫁女問題」の発生原因を歴史、政治経済の2つの側面から分析するとともに、農嫁女の抵抗運動についても実地調査をもとに紹介する。
序章 問題の所在と本書の目的
1 研究背景
2 本書の構成
3 先行研究
4 理論的枠組み
5 研究手法

第Ⅰ部 農嫁女問題の歴史分析

第1章 平均主義、フェミニズム、土地権
1 概況
2 平均主義と土地権
3 フェミニズムと土地権
4 小結

第2章 近代中国女性の土地権の変遷
1 はじめに
2 井崗山土地革命期と中華ソビエト政権時期(1928~1934年)
3 日中戦争期(1937~1945年)
4 国共内戦期(1946~1949年)
5 建国直後(1950~1952年)
6 初級、高級農業生産合作社時期と人民公社期(1951~1978年)
7 改革開放の初期(1978~1983年)
8 小括

第Ⅱ部 農嫁女問題の政治経済学的分析

第3章 改革開放以降の農村女性土地問題に関する報道――『中国婦女報』(1984~2010年)を中心に
1 はじめに
2 農村女性土地問題をめぐるフレーム分析についての研究
3 研究の方法
4 『中国婦女報』における農村女性土地問題報道(1984~1986年)
5 農家生産請負制における女性の合法的な権益擁護に関する連載(1999年)
6 「出嫁女」の土地権益に関する連載(2010年)
7 小括

第4章 女性への略奪を赦免された国家介入型資本主義――婦女聯の農嫁女問題に対する認識・対応
1 はじめに
2 婦女聯の創設と改革
3 婦女の合法的権益の擁護者(1978~1992年)
4 婦女聯主導の「開発とジェンダー論」(1992~1998年)
5 夫方居住婚の伝統づくりへ(1998~2007年)
6 農村土地請負経営権登記の推進役(2008年~)
7 小括

第5章「農嫁女問題」とは――現代中国における進行中の本源的蓄積
1 はじめに
2 農嫁女問題の発端
3 農嫁女問題の全国化
4 農嫁女問題と一人っ子政策
5 小括

第Ⅲ部 農嫁女たちの抵抗運動

第6章 現代中国土地開発における農嫁女と彼女らの抵抗運動――河北省A村を事例に
1 はじめに
2 A村
3 A村土地開発による農村女性の農地をめぐる権利の侵害
4 A村女性の抵抗運動の開始と展開
6 小括

第7章 社会主義法治への探索――民間法律援助組織と農嫁女の連帯を中心に
1 はじめに
2 民間女性法律組織と農嫁女との連帯に対する認識
3 北京衆沢女性法律相談サービスセンター
4 中山大学女性とジェンダー研究センター法律支援部
5 X民間法律組織
6 小括

第8章 終章
1 本書を振り返って
2 現代中国の継続的な本源蓄積
3 今後の課

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