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本書は、精神科医・春日武彦氏によるきわめて「不謹慎」な自殺の論考である。いまでも自殺者のことを気に病み、逃亡する気分に支配され、遺書を娯楽、ポルノグラフィーに近いものとし、天啓としての自殺親和型を自ら認識する。「火口内の狂人」に陥ることも自覚し、自殺者との間に隔たりはないことを静かに戦慄する―。自殺する側としない側の彼岸、鈍色の光芒と漆黒の陰のあわいを、弄ばれながらも自在に行き来する著者の姿に、私たちは翻弄されることとなる。まったくキュートでグロテスクな自殺曼荼羅が、浮かび上がる。
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