森林の変化と人類 (森林科学シリ−ズ)

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森林の変化は,森林のもつさまざまな構造や生物多様性の変化を引き起こした。特定の有用な資源の枯渇が進むと利用する樹木の種類が変化する一方,人工林の造林・経営技術が発達する。大量の人工林の出現により,そこに棲む生物は大きな影響を受ける。食物連鎖の頂点に位置するオオカミの絶滅は,里山の利用低下ともあいまって,シカ,イノシシなどの増加,農作物被害の増加などによるさらなる里山の利用低下を招いた。森林の組成や構造の変化は森林の機能や生態系サービスの変化となり,生物多様性とそれがもたらす生態系サービスの変化が,森林管理の大きな問題へつながる。このように,森林変化は人とのかかわりを抜きには語りえない。第1巻では森林の変化と人類の関わりの歴史を振り返り,本シリーズ続巻を読む上での基礎的な知識を修得する。
序章 森林と人間の歴史(菊沢喜八郎・中静 透)
0.1 寝そべっていては競争に勝てない
  0.1.1 植物の上陸
  0.1.2 森林の成立
  0.1.3 広葉樹の森
0.2 いよいよ人類の登場だ
  0.2.1 初期人類の森林利用
  0.2.2 日本の森林
  0.2.3 育成林業のはじまり
  0.2.4 明治以降の森林
  0.2.5 戦後拡大造林

【第1部 森林の変貌】

第1章 世界の森林減少の歴史(辻野 亮)
はじめに
1.1 人類の発展と人口,森林面積の関わりの歴史
  1.1.1 狩猟採集民
  1.1.2 農業を始めた人類
  1.1.3 工業化以後の変化
1.2 各地域の森林減少史
  1.2.1 中東とアフリカ北部
  1.2.2 ヨーロッパと旧ソ連地域
  1.2.3 南アジア
  1.2.4 東南アジア
  1.2.5 中国
  1.2.6 日本
  1.2.7 太平洋地域
  1.2.8 中央アジア
  1.2.9 南北アメリカ
  1.2.10 熱帯アフリカ
おわりに

第2章 日本列島の森林の歴史的変化―人との関係において―(大住克博)
はじめに
2.1 先史時代 樹木種の多様性の起源
  2.1.1 日本列島の地史
  2.1.2 日本列島の樹木種の多様性
2.2 古代から中世 採取の時代
  2.2.1 温帯性針葉樹天然林資源の利用と枯渇
  2.2.2 暖温帯林における温帯性針葉樹の位置づけ
  2.2.3 二次林の拡大
2.3 近世 採取から管理へ
  2.3.1 再び温帯性針葉樹天然林資源の利用と枯渇
  2.3.2 里山の拡大
  2.3.3 森林資源管理の発展
2.4 近代前半 林業的管理と生産の拡大
  2.4.1 森林管理の近代化
  2.4.2 林業活動の国際化
  2.4.3 里山の森林化
  2.4.4 森林保護・保全制度の近代化
2.5 近代後半 林業的管理の急進から森林管理への移行,そして混迷
  2.5.1 戦後拡大造林の展開
  2.5.2 森林資源利用の衰退
  2.5.3 生態系としての森林管理の模索
2.6 日本列島における森林と人との関係の歴史的変化を特徴づけるもの
  2.6.1 育成林業と里山
  2.6.2 変化を支えた樹林種の多様性
おわりに

【第2部 森林の構造・機能と生態系サービスの変化】

第3章 森林の変化と樹木(清和研二)
はじめに
3.1 森林のすがた
  3.1.1 手つかずの森:開拓前の原生林
  3.1.2 今も残る老熟林
  3.1.3 天然林の撹乱と

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